NPO法人 ソフトテニスによる青少年健全育成会
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は
鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」
-万葉集巻五 大伴旅人-
平成26年5月28日
認証番号第1128号
岡山指令大194号
岡山市南区阿津250
理事長 毛利 光也
mobail: 090-8999-6333
岡山市社会教育関係団体登録認定
岡教生第1013号 令和元年10月23日
「人から迂愚と嘲られようとも、愚物と笑われようとも、正直にして誠の道を踏み違えるな」 -東郷平八郎-
初めてラケットを持つ子供も、楽しくテニスをしたい子供も、
上手くなりたい子供も、教育界で経験豊かなスタッフが
サポートいたします。
⑨ 後衛の戦術
何処を狙って?どんなボールを?
相手の弱点を突こう
① 一般的には相手のバックを狙います。弱点であることが多いからです。
もちろん相手の技量によりますが一般的にはバックから厳しい返球が出来る選手は少ないのです。
またバックの打点は前打点となるため、打てる選択肢がフォアに比べて少ないからです。
でも中にはバックが得意な選手もいます。臨機応変に。
バックを狙いミスを誘い、甘い返球に対し自分たちのチャンスを創るためです。
ポイントゲッターである自分のペアの前衛にチャンスが生まれるでしょう。
サーブでもラリーの始めからでもバックを狙うのは有効な場合が多いのです。
ロブで走らせバックで打たせましょう。また意識的に相手バックにチャンスボールを与えて、
ミスを誘うのも方法です。
また相手がバックを意識してバックをカバーすると、フォアの遠めにチャンスも生まれます。
同様に相手のペアがカバーに動けば陣形に隙もできるでしょう。
② 一般的には相手ペアの弱い方を狙います。試しにバックを攻めてみましょう。
ダブルスゲームではバランスの取れたペアが強いのです。
片方に弱点の多い選手がいると戦力は大幅にダウンします。
弱い方の選手が狙われ、ミスを重ねると、往々にして強い選手も集中力を失ったり、焦ったりするものです。
そうなると大切なコンビネーションプレイも殆どできないでしょう。
何処にボールを送る?
③ センターに配球しましょう。
センター方向にボールを送るためには、相手前衛の近くをボールが通過する事となるので、
多くの選手には、そう簡単な事でないかもしれません。
思い切り強打する度胸も大切です。
しかしセンターに打たれた相手は、角度のあるコースには返球し辛いので、味方前衛にチャンスが生まれます。
相手前衛のそばをボールが通るという事は、相手後衛は多く動かなければ、ボールに届かないからです。
多く動けばミスも出やすく、厳しい返球もし難いからです。
これが相手バック側になれば、よりチャンスが生まれます。
センターマーク付近は後衛と前衛が共に守る範囲が重なる為、余程コンビネーションがしっかりしていないと
対応し難いスペースなのです。
このケースも相手がセンターを意識したポジションに囚われ始めると、コート外側にチャンスが生まれます。
クロスポーチが得意な相手前衛の場合は、センター攻撃は動く前のポジションなので、これに対応しようとすれば
より高度な技術が必要となります。
④ 相手陣形を崩すように配給しましょう。
ワイドなサーブを入れたその後はセンターを攻める・・。
センターにサーブした後は角度をつけた配給をする等です。
陣形に空きを創る配給は基本的な事ですが、忘れられがちになっているので注意しましょう。
⑤ 強打は大切ですし、選手なら誰でも憧れます。強打に磨きをかける一方、大切なのは
長短・強弱・高低を打ち分ける事です。
短いボールで相手を前に走らせることや高いボールで左右に走らせる事が効果的な場合がとても多いのです。
また短いボールに角度が加われば、相手はコートの外から打つことになり、コートを広く使え有効です。
高さをつけることで、自分も一呼吸置くこともでき、体勢を持ち直すこともできます。
弱いボールに対しては相手は自分の力で打ち返す必要があります。
意外と自分から打ちだすのが苦手の選手もいるのです。
また弱くともコースが良ければ意外と攻撃されにくいものです。
ピンチをロブで凌ぐことができれば、またチャンスも来るでしょう。
また天井ロブと呼ばれてるような極端に高いロブも、ゲームが緊迫してる場合等には、相手も迷い効果的です。
どんなにボールを送る?
右の画像では、左利きの佐々木選手のバック側にファーストサーブがはいります。レシーブする瞬間ですが、大庭選手と佐々木選手の間に陣形の空白が大きく出来ています。
この後、大庭選手は相手が狙ってくるセンターを塞ぐように右に詰め陣形の弱点を補います。
⑥ 押し込まれるような相手のベストボールに対していつも凌ぐだけでなく、カウンター(切り替えし)技をつかいましょう。
セカンドサーブ等で相手にバック側に厳しくレシーブされた場合でも、ロブ的に受けるだけでなく、
相手のバック側のショートクロスなどに切り返す事も大切です。
成功しなくても相手はそのボールの印象が残り、ポジションが甘くなったりしがちです。
相手のボールの力を利用して、コンパクトに一層鋭い返球をすれば、相手に与えるダメージも大きいですね。
上級になれば、パワーでというよりタイミングが重要です。
しかし技術的に不安な人は、平凡に返球してしまって相手ポイントになるより、
開き直るぐらい思い切ってフルスイングで前衛を攻める度胸も大切です。
⑦ 苦手な事は余裕のあるゲームの始めにしておきましょう。
たとえばバックが苦手でも余裕がある時なら上手く出来るでしょう。
他には自分が得意なコースを生かすためにも苦手コース展開を先にする等です。
又そうすれば、自分の得意な事を出来るだけチャンスが来るまで使わずおく事につながります。
バックラインより下がって粘るなど苦しい時は易しい技術で切り抜けましょう。
逆にチャンスは踏み込んで、高い打点で前から攻め込みましょう。
一般的には、リードしてる場合、積極的に布石になるようなプレーをすればより有利な展開になります。
リードされてる場合には単純にアタックなどを避けて、粘り強いと相手に想わせるプレーが大切です。
⑧ シュートだけでなロビングや逆回転ボール等も使いながらリズム・テンポを自分に有利にしましょう。
其のことで試合の流れを変えることも出来ます。
うまく行っている時には必要ありませんが、流れの悪い時などは工夫してみましょう。
陣形等も同じ形にとらわれず、流れを変えたいときはダブル前衛的にやってみる、
あるいはダブル後衛的にも試してみる等の工夫をしましょう。
⑨ 調子が上がってきたら、バックラインより前に踏み込み、ライジング打ちやトップ打ちで
相手に余裕を与えないように攻めましょう。